貸金業を営む金融業者が加入する団体に「日本貸金業協会」があります。
日本貸金業協会というと、お金の借り入れや返済に困った場合に、相談に乗ってくれる窓口として貸金業相談・紛争解決センターを運営している協会団体です。
このようにかなり公的な立場に立った活動を行っている団体のため、
消費者金融などでこの日本貸金業協会に登録している会社は多いです。
しかし、よく誤解されるのですが、この日本貸金業協会に登録するのは任意であり、
金融会社であれば必ず登録しなければならないという団体ではないのです。
そのため日本貸金業協会に登録していないけれど、正規の貸金業の認可は受けていて、きちんとした金融業を営んでいる会社は、街金などを中心にたくさんあります。
貸金業を営む金融会社が日本貸金業協会に登録するメリットとしては、
1.業界の自主規制や基本規則など各種の法務相談の支援を受けられる。
2.日本貸金業協会のロゴマークや登録番号をパンフレットやホームページなどに記載できる。
3.貸金業法に関する研修会に非協会員よりも安く参加できる。
4.個人向けローンのテレビ CM や雑誌広告など、出稿前事前審査を受けられる。
5.日本貸金業協会の会員専用ページを閲覧でき、情報をいろいろと入手しやすい。
などが挙げられます。
日本貸金業協会が主催する研修会などには会員でなくとも参加できるため、
中小の街金の中には日本貸金業協会にあえて加入しないというところもあります。
テレビ CM の事前審査など、中小規模の街金には全くメリットがないですからね。
このように日本貸金業協会というのは、
貸金業者が必ず登録しなければいけない団体というわけではなく、
あくまで任意の団体であるということです。
そのため、この日本貸金業協会に登録していない街金が、
必ずしも正式な許認可を受けていない闇金であるというわけではありません。
日本貸金業協会に登録していなくても、
財務局や各都道府県知事の認可を受けていれば貸金業を営むことはできます。
ちゃんとした街金か怪しいヤミ金であるかどうかは、
別のところから見極める必要があります。